はじめに:あなたは今、どの道を歩いていますか?
「努力しているのに人生が変わらない」
「このままでもいいけど、本当は何か違う気がする」
「気づけば“なんとなく”今日が終わっていく」
そんなあなたが歩いているのは、もしかすると人生の “犬の道” かもしれません。
これは個人の人格の問題ではなく、
失われた30年の日本社会がつくり出した“構造的な生き方パターン” によって
非常に多くの人がハマってしまう人生のトラップです。
この記事では、
•人生の犬の道とは何か
•どうして多くの日本人がそうなるのか
•なぜ今が分岐点「脱出の最大のチャンス」なのか
•人生の犬の道から抜け出すための羅針盤を持つ具体的プロセス
つまり、「自分イノベーション」への一歩を科学的・社会学的・マネジメントなどの
観点から生き方働き方の転換点を交えて解説していきます。
人生の「犬の道」とは何か?
人生の犬の道とは、「人生のイシュー(本質的な課題)を見極めないまま、方法や解決策だけを追い続け良い結果を出せず意味のある人生を送れていないこと」と考えます。
“自分の人生の羅針盤を持たず、周囲の環境に流されるまま生きてしまう状態”でもあります。
■名著「イシューからはじめよ」が教える本質
「犬の道」とは、安宅和人氏の名著『イシューからはじめよ』で語られる核心的な言葉です。
意味のある仕事=バリューのある仕事とは、
① イシュー度を高める
② 解の質を高める
の①と②の順に実行すること。
本の中では、
イシュー度「自分の置かれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ」
解の質「そのイシューに対してどこまで答えを出せているかの度合い」
と述べられています。
① 解くべき課題(イシュー)を見極める
② その課題に対して最適な打ち手を行う
と考えてもいいかもしれません。
そして、「犬の道」は、イシューを見極めずにがむしゃらに量をこなしバリューを上げようとすること。
結果として、本当に解決すべき問題ではないことに右往左往することで、思う通りの解の質も上げられずに疲弊してしまう。
犬の道を歩むと、バリューのある仕事は生み出せないし、変化を起こせない。そして、仕事は荒れ、かなりの確率でダメな人で終わってしまうと本の中で警告しています。
■「人生の犬の道」とは?
この「イシューからはじめよ」における考え方は人生にも置き換えられます。
人生もまったく同じです。
例えば
生き方で言えば
✔「なんとなく」で人生が進む
✔ 大事な意思決定を周囲に委ねてしまう
✔ 自分の本当の気持ちより「無難」「常識」を優先する
✔ 気づくと選択しているのではなく“選ばされ”ている
✔現状は嫌なのに、本気で変えようとはしない
✔誰かの人生を歩いているような感覚
など・・・
スティーブジョブズが助言している、他人の人生を生きていると考えられます。
行動で言えば
✔ ひたすらにインスタを頑張る
✔ 資格を取り続け資格マニア
✔ 副業をかじる
✔ セミナーに参加 → 何も変わらない
✔ 勉強はするけど何も変わらない
✔ SNS発信はするけど軸がない
✔ 目の前の仕事をただ“こなす”
など・・・
努力しているのに成果が出ない理由は「頑張り不足」ではなく、
努力の方向性とともに頑張り方の問題とも言えます。
人生の犬の道を抜け出す最初の鍵は、
「人生イシューを見極めること」そして、「最適な解決策を実行する」ことなのです。
■なぜ多くの人は「努力しているのに報われない」のか?
それは、人生の犬の道を歩き、努力の方向・努力の仕方が間違っているからです。
イシューが見えていない人生は、努力が報われない人生になる。
「自分が置かれた局面」を見据えず
「本当に解決すべき人生の課題(イシュー)」を見極めないまま
「がむしゃらに量をこなしても良い成果(解の質)を上げられず」
「迷い、疲弊し、人生が荒れてしまう可能性が高い」
つまり、意味のある人生を送れず、変化を起こせない状態。
もしかしたら、かなりの確率でダメな人で終わってしまう。
気づかぬうちに人生の「犬の道」に踏み込んでしまい、そういう思い込みを持ってしまい、
努力してもムダと未来に希望を持てない人も多いのかもしれません。
なぜ、いま 「人生の羅針盤」が必要なのか?
私たちが生きている令和は、昭和・平成とはまったく性質の違う時代です。
かつての「右肩上がり・みんな一緒」の回路では、人生を設計することができません。
だからこそ今は、一人ひとりが 「人生の羅針盤」を持ち人生戦略を持つことが必須になっています。
時代の変化に対応して「他人軸」から「自分軸」にライフシフトする | 新しい生き方働き方暮し方ブログ
https://atarashiihatarakikata.com/articles/20成長時代から成熟時代、そして、先の見えないVUCA時代へ。経済成長時代の「他人軸」の古い価値観や考え方では対応できません。その時代の変化に対応して、「他人軸」から「自分軸」にライフシフトする必要があります。 時代の変化に対応して、生き方働き方暮らし方の視点で、「他人軸」から「自分軸」にライフシフトするヒントをお伝えします。
こちらの記事で、時代の変化に対応して「他人軸」から「自分軸」にライフシフトする必要性を書きました。
記事の中で示した12のキーワードにも連動して、なぜ、いま 「人生の羅針盤」が必要なのか?
考えていきます。
■みんな一緒に同じ坂を上った成長時代 → 成熟・停滞の高原社会へ
昭和は“登れば未来が開ける”みんな一緒に一本の同じ上り坂を上った時代。
しかし令和の今は、経済は停滞し、もやがかかって先が見えずどこへ向かえばいいか
見えない 広大な平原(高原社会) の中で、無数の道を自分で選び突き進まないと
いけない時代です。
→ 他人に合わせていれば成功できた時代は終わりました。
■幸せの尺度が「物の豊かさ」から「心の豊かさ」へ
いい学校に行っていい会社に入る。
収入・地位・所有物など成功が人生の幸福。
昭和の経済成長時にはそう教わり、ひたすら「物理的な豊かさ」を追求してきた世代が多い。
令和の時代は、生活の中にものは溢れ、物理的な豊かさは相応に見たされています。
今は、幸せの定義も多様化し、
•心の平穏
•人間関係の質、つながり
•自分らしさ
•生きがい
など、自分にとって「心の豊かさ」が幸せの尺度に変わってきています。
→ 外側の尺度(他人軸)ではなく、自分の価値観(自分軸)が必要になります。
■人生の道が「一本道」から「無数の道」へ
昭和:学校 → 会社 → 退職
令和:副業、独立、転職、地域活動、複業、学び直し、移住…
3ステージからマルチステージのライフステージ。
人生の道の選択肢は無数にあります。
→だからどういう地図を描いて、どんな道を歩くのか自分独自のコンパスが必要です。
■「集団のレールに乗る」→「自分で試行錯誤して歩く」時代
みんな一緒にレールに乗る社会から、
一人ひとりが 試行錯誤しながら自分の道を切り拓く社会 へ。
→ だからこそ自分の軸と方向性をベースにトライアンドエラーで、ベータ版でこぼこでもいいから完成品を作り上げブラッシュアップする必要があります。
予測できない未来に対応するためには、社会の変化に受け身で対処するのではなく、主体的に向き合って関わり合い、その過程を通して、一人一人が自らの可能性を最大限に発揮し、よりよい社会と幸福な人生を自ら創り出していくことが重要である
→ だからこそ、受け身ではなく、自分の軸と方向性をベースにトライアンドエラーで、
ベータ版でこぼこでもいいから完成品を作り上げブラッシュアップする必要があります。
■『何とかなる』→『自分で何とかする』時代へ
昭和の時代は、経済的成長が続き「何とかなる」という感覚でいられました。
でも令和は、経済も停滞し自己責任が蔓延し、自分のことは自分で「何とかする」
時代に突入しています。
→ 人生を自分でデザインし、人生戦略を立てながら、試行錯誤しながら切り拓くことが重要です。
そのために、自己駆動するエンジンを持つことも大切です。
■『答えはひとつ』→『答えは人それぞれ』へ
昭和は、答えがある問題を解いて入ればよかった時代。
令和は、答えは状況により変わり自分で最適解を見出さなければいけません。
→正解がない世界では、人生の羅針盤(軸や方向性)を持ち、自分の価値観で
“自分の正解”をつくる力が必要です。
どうして多くの日本人が「人生の犬の道」をさまようのか
こちらの記事で紹介しましたが、「社会心理学の父」と呼ばれるクルト・レヴィンは、「場の理論」で、『人間の行う行動は、人間のパーソナリティと環境が相互作用によって影響する』という理論を打ち立てました。
「変わることは難しい」個人の特性と環境による「変化への抵抗」 | 新しい生き方働き方暮し方ブログ
https://atarashiihatarakikata.com/articles/17変化が激しい時代だけど、変わりたくても変われない。変わることを難しくさせ、変化への対応を妨げる様々な要因があります。その「変化への抵抗」について、「個人の特性」と置かれている「環境」という視点から考えていきます。
人間の行動には、「環境」が大きく影響するということ。
どうして多くの日本人が「人生の犬の道」をさまようのか。
時代環境がとても影響していると考えられます。
■昭和の経済成長が人生のレールを作ってくれた
昭和の高度経済成長期には、みんな一緒の人生モデルがあり、
国や社会が引いた人生のレールがありました。
しかも、そのレールに乗った“護送船団方式” で、
仕事・学校・ライフステージなど画一的な人生を設計してくれました。
•レールに乗れば未来は明るい
•みんなと同じ道なら安全
•社会が引いてくれた道を歩けば失敗しない
など・・
この価値観が、その後3世代にわたり深く刷り込まれました。
一本道の右肩上がりの坂をエスカレーターに乗っていたような感覚です。
裏を返せば、そのレールから外れることはとても大きなリスクなので、
みんな一緒の同じ人生の道を歩くことが当たり前な生き方になっていました。
■失われた30年で「努力が報われない構造」が生まれる
その経済成長が終わり、バブルが崩壊したあと、平成の失われた30年で、
そのレールに乗り続けることがとても難しい局面を迎えます。
大規模なリストラ、正規と非正規の2極化、企業もコストカット型経営で人材投資は行われず、
正社員といえども安泰でいられない状態が続きました。
しかも、自己責任が社会に蔓延し、自助努力が問われました。
1990年代以降、努力しても成果が出ない時代が長く続き、
多くの人が “挑戦”を避け、 “現状維持” を選ぶ風土・文化 が根付きました。
•努力しても報われない
•変わっても変わらなくても同じ
•無難に生きた方がいい
など・・
この時代環境が、「人生の犬の道」の土壌を作ったとも言えます。
■レールは消滅したのに昔の価値観のままの令和時代
生成AI・リスキリング・グローバル化・黒字リストラ・・
私たちを取り巻く環境は大きく変化しています。
それぞれ一人ひとりが自分らしい多様な人生を歩める時代とも言えます。
人生モデルは完全に変わったのに、多様な人生を歩いているのは一握り。
自分らしい人生を歩いている人と、内側の価値観だけが昭和のままの人と
2極化しているように感じられます。
多くの人は、かつてのレールは先細っているのに、そのレールが前提で生きている。
かつてのみんな一緒のレールに抗えず他人軸の人生を歩いている。
そんな人がまだまだ多いのかもしれません。
「人生の犬の道」脱出の最大のピンチでもありチャンスでもある分岐点
■「ポスト工業社会」へ日本社会の大転換期
今、日本は経済成長が終焉し成熟期から、工業社会からポスト工業社会へ社会へ大きな転換点にきています。
厚生労働省は「転換期の社会と働く者の生活」で
こう説明しています。平成16年の資料で少し古いですが、逆に工業社会からポスト工業社会へ社会へ大きな転換点はすでに認識されていたとも考えられます。
現在は、「工業社会」から、労働者の創意工夫を基礎とする「ポスト工業社会」に転換する大きな歴史的転換期に当たっている。「ポスト工業社会」では、これまで産業の中心となった機械や設備に替わり、「人間の能力」そのものが経済社会の原動力になり、企業や社会の成長・発展は、労働者の能力がいかに存分に発揮されるかにかかっている。
“量” から “質” へ。
“効率” から “関係性” へ。
“消費” から “共創” へ。
“成功”から“幸福”へ
『資本や組織に従属してきた働く人々が、組織の強い拘束から解放され、「知恵」、「感性」、「思いやり」といった資質を活かし、創造性を遺憾なく発揮させる社会は、歴史上も画期的なものである。』
あなたの人格や利他性・やさしさは大きな「資産」になる時代です。
■令和のVUCAの時代は羅針盤がない人生は迷子になる
不確実性の時代に必要なのは、
みんなで自動にのぼる場所(正解)ではなく 羅針盤(方向性)。
• 正解のない時代
• 目まぐるしく変化する時代
• 会社のモデルも崩壊
• 経済成長モデルも終焉
• 個人化・分断社会へ
こんな時代に、
「みんなと同じ道」=人生の犬の道(他人軸の人生) では消耗するだけ。
時代が完全に“モデルチェンジ”している転換期の今、
✔ VUCA(不確実性の時代)に道を切り拓く
✔ 高原社会(成長しない成熟社会)
✔ 多様な生き方働き方は自分で選択する
令和のVUCA 時代では羅針盤がない人生は迷子になります。
■「人生事業の経営者」一人ひとりが人生の経営に責任を持つ時代
経済成長の工業社会では大量生産大量消費のカイシャ社会でしたが、それ以前の社会では自営が当たり前な働き方。
それ以前の日本人は、農民、職人、商人の歴史をひもといてみても、それぞれ、自主独立で自由な精神を持っていたと言える。
工業社会のカイシャ社会での雇われる生き方働き方ではなく、ポスト工業社会では
自主独立の自由な精神を持ち、人生の羅針盤を持ち「人生事業を経営する」時代とも考えられます。
「みんな一緒」の均一的な生き方働き方でなく、それぞれ一人ひとりが
人生の経営に責任を持つ時代でもあります。
今がまさにそのスタート地点です。
■ピンチがチャンスになり弱みが強みに変わる“SWOT転換”の時代
•愚直で真面目
•だれも見てなくても丁寧
•人のために頑張れる
•コツコツ型と地道に頑張る
•人のためなら平気で頑張れる
など・・・
生産性や効率化を重視した経済中心主義では、
「お人よしのギバー」は、今までの時代はずっと「弱み扱い」されてきました。
でも、テクノロジーが進化しているAI時代の今は違います。
“人にしかできない価値” ”人間らしさ”がクローズアップされる時代。
お人よしのギバーは貴重な資質になります。
弱みは強みに、ピンチはチャンスになる時代です
「人生の犬の道」から脱出する具体的ステップ
■STEP 0:自分が置かれている局面を理解する
「人生の犬の道」から脱出するために、
先ず自分が今どんな局面に置かれてるか気づくことが何より重要です。
人生の犬の道の中でとても危険なのことは、
今、現在の人生の本質課題(イシュー)を見極めず、
昔の価値観のまま“なんとなく人生を進めること”。
しかし、令和の今、
この「なんとなく」が最も危険な選択肢になっています。
①成長期から成熟期へ、そしてVUCA時代へ大きな転換期にあること
②昭和の時代からの思考回路では「人生の犬の道」をさまようことになること
③その大きな変化はピンチでもありチャンスでもあること
④まず必要なのは「気づく」こと
自分を取り巻く環境がどう変化しているか察知し、
自分が置かれている局面を理解する。
その変化はゆっくりと大きな枠組みの中で起きてきます。
だから、情報感度を高める事、「環境」の変化を見据えられる居場所を持つこと
も重要です。
■STEP 1:人生イシューを見極める(本当の問題は何か)
犬の道から抜け出せない最大の理由は、
何を解決すべきか(イシュー)が明確でないまま進んでしまうこと。
これは『イシューからはじめよ』でも述べられている通り、
人生にも全く同じ構造があります。
例えば
「やりたいことがわからない」→本質イシューは“自己理解不足”
「何を発信していいかわからない」→本質は“誰に価値を届けたいのか不明”
「行動できない」→本質は“未来が見えず、怖いだけ”
本質課題に気づくことが“脱人生の犬の道”の最重要ポイントです。
・ライフラインチャート
・ロールモデル分析
・感情の棚卸し
・直観ジャーナル
これらのツールを活用して 人生のストーリーを可視化 すると、
「自分が本当に向き合うべきテーマ」が浮かび上がります。
•現状:今何が起きているのか?(As-Is)
•本来のあるべき姿:本当の自分はどうしたいのか?(To-Be)
•ギャップ:本当の問題は何か?(Gap)
自分の現状もあいまい、本来のあるべき姿などわからない。
そんな人も多いのかもしれません。
でも、その状態では本当の問題はつかめません。
問題がつかめないということは課題も設定できず、解決策打ち手も立てられません。
だから、しっかりと人生イシューを見極めることが必要です。
■STEP 2:マインドセットを書き換える
犬の道は「他人軸の道」でもあります。
昭和の成功回路
会社の評価
世間体
比較・競争
SNSの承認欲求
これらに縛られている限り、人生は迷子になります。
令和は、答えは無数にある“価値観時代”。
だからこそ、外ではなく 内側(Being) に向き合う必要があります。
本当はどんな人生が心地よい?
どんな人と関わると満たされる?
どんな環境で力が出る?
どの瞬間に“生きている実感”がある?
この内面の声こそ、あなたの羅針盤になる。
など問いを立てる。
•思い込み
•常識
•自分へのラベル
•周囲の物差し
などなど・・・・
これらを一度棚卸しする。
あなたの行動を邪魔しているのは、いままでの抑圧された
「環境」の中で形成されたマインドです。
自分を取り巻く「環境」、
時代環境、社会環境、家庭環境、仕事環境、教育環境の中で
自分のマインドがどう形成されていったか、
棚卸ししてみることで意識が変わるきっかけになるはずです。
行動を起こすためには、自分の特性を理解する事。
•日本人の特性(受容/調和/ギバー性)
•現存在(本当の自分)の理解
•どんな環境だと生きやすいか
•どこで輝くか
“環境を選ぶ力” は才能になります。
■STEP 3:羅針盤(Compass)を持つ
羅針盤なき人生は、風任せの航海です。
特にVUCAの時代は、
外に正解がないからこそ、内側に正解をつくる必要があります。
成熟社会で迷子にならないためのコンパス。
• パーパス(存在理由)
• ミッション(なぜそれをするか)
• ビジョン(どこに向かうか)
• バリュー(何を大切にするか)
• 戦略ドメイン(どの領域で生きるか)
これがあると、
犬の道 → 羅針盤の道 に切り替わります。
これが明確になった瞬間、
人生の方向性が一気に立ち上がります。
コツは、
いきなり完璧な羅針盤は作れなくてOK。
まずは“仮の羅針盤”で十分。
歩きながら精度を高めればいい。
今まで使わなかった脳の回路に刺激を与えるという感覚で。
■STEP 4:人生事業の経営者として生きる
犬の道から脱出し、羅針盤のある道へ進むためには、
“自分の人生を経営する”という視点 が欠かせません。
これは比喩ではなく、令和・VUCA時代の 必須スキル です。
■ 人生事業とは何か?
あなたの人生は、
あなただけの「事業(プロジェクト)」だと言えます。
人生事業とは、
何を目的に
誰に価値を届け
どの強みを活かし
どの環境で成長し
どんな仲間と組むか
を自分でデザインすること。
これを、自分イノベーションの中核メソッドとして位置づけます。
■ 経営者としての“オーナーシップ”がないと
人生は他人に乗っ取られる
昭和の回路に縛られた人生とは、言い換えれば「雇われ型人生」です。
会社に決めてもらう
家族に合わせる
世間体に従う
他人の軸で動く
これではVUCA時代には耐えられません。
ここから脱却する鍵が、人生事業のオーナーシップです。
■ 人生事業の経営は、会社の経営と同じ構造
① 方向性(Vision / Purpose)
どんな人生をつくりたいのか
何に貢献したいのか
何のために生きるのか
② リソース(Resource)
あなたの持つ資源
時間・経験・スキル・人脈・感性・ストーリーなど
③ 強み(Strength)
お人よしのギバーが持つ
共感・誠実さ・粘り強さ・調整力など
④ パートナー(Partner)
人生は一人では切り拓けない
仲間・コミュニティ・師匠・同志などのステークホルダー
⑤ 価値提供(Value Creation)
誰に、どんな価値を届けるのか
あなたの存在が役に立つ領域=戦略ドメイン
それらを整理しながら、VUCA時代に自分の人生を戦略的にマネジメントする。
■STEP5:SWOT転換で「弱み」を「強み」に書き換える
多くのギバーは、自分の他者の弱みばかり拾ってしまう優しさを持つ。
それは、周囲に対する溢れる思いやりやホスピタリティーがあるから。
昭和の時代の、生産性や効率化重視の時代には、弱みにしかならなかった。
しかし、それらの弱みを時代が変わったことで強みに転換する。
例えば、
悩みやすい → 共感力が高く、寄り添いのプロになれる
気にしすぎる → 繊細で品質を上げられる
目立てない → 安心感と信頼をつくる
人に尽くしすぎる → 顧客満足の源泉
今は お人よしのギバーがもっとも価値を発揮できる時代。
SWOT転換は「弱みの再定義」であり、
「意味のイノベーション」でもあります。
人生の犬の道から抜け出すための“認知の書き換え”ワークです。
■STEP6:小さな行動とフィードバックの連続
犬の道にいると多くの人は
「何をしても変わらない」と思い込んでしまう。
しかし必要なのは、小さな成功体験による“成功感覚”の再起動。
行動しないと人生は動かない。しかし大きな挑戦は必要ありません。
やみくもに行動しても意味はありません。羅針盤に従いながら
•小さな実験
•毎日の習慣
•仮説と検証
•経験学習(ELC)
これが成功のパターンです。
小さな“動き”が、思考 → 行動 → 自己効力感 のループを復活させます。
■STEP7:環境を変える(場の力 × 人 × 地域 × コミュニティ)
場の理論(レヴィン)が示す通り、
行動の「環境」が大きく影響します。
犬の道から抜けられない人の多くが“同じ環境”に留まっている。
同じ価値観の人
同じ働き方
同じ刺激
同じ情報圏
これでは変化を起こせません。
環境を変えると、意志がなくても 行動は勝手に変わる。
例えば
学びのコミュニティ
応援し合える仲間
地域のプロジェクト参加
人を支える現場
オンラインで世界とつながる場
「環境」居場所の選択は、人生戦略の中核になります。
まとめ 「人生の犬の道」の終わりにあるもの
人生の犬の道から抜け出すとは、
•人生の主導権を取り戻し
•自分の軸で生き
•小さな成功体験を積み
•自己効力感を回復し
•自分の価値を発揮する
ということ。
能力の問題ではないし、持って生まれた宿命でもありません。
自分イノベーションを起こすという意思を持って、
人生のモード(Operating Mode)を切り替えるだけです。

「okinawa未来カレッジ」は、誰もが自分らしい明日へ一歩を踏み出せる、 未来に向かって前進し、新しいライフサイクルを創り出すコミュニティーを目指します。